ワイン

永遠のニッチと呼ばれる品種を何かをこじらせがちな中年が飲む

こんばんは。お天気がよくて暖かかった、11月の水曜日の夜、みなさまはいかがお過ごしですか?

わたしは今日も忙しかったので、ごはんもほぼ作れずであれなんですが、きっちりワインを飲んで、うだうだとワインについてだべれる時間を確保している自分を意識低いながらに頑張ってるなってほめてあげたいです(なんのこっちゃ)

こじらせがちな飲む言い訳を展開するわたしが、今日お話しするのは・・・

今日お話しするのはTrincheroのFreisa Runchet2012。

Trinchero(トリンケーロ)がもともと大好きなつくり手さんで、かつピエモンテのワインの沼から最近出れなくて、かつ伝説のイタリアワインソムリエとして名高い内藤和雄氏の「土着品種でめぐるイタリアワインの愛し方」を読んでいるから、土着品種まとめ飲みしたくて、みたいな何重にもこじらせている中年としては、内藤和雄氏に「永遠のニッチ」なんて称されるフレイザ、改めて飲みたいじゃないですか。

で、抜栓して飲んでみると。。。ええええ、10年も熟成しているのに、この溌剌とした酸はなんなんですかね。とはいえ若いからこその粗ぶった酸じゃなくて、中年なのにとんがってて、でも最後はきれいに収める感じで、しかも味わい深いではないですか。中年の星ワイン。

さらにねっとりこのワインの魅力を分解してみると

まず、つくり手さんがTrinchero(トリンケーロ)というところがポイントです。

骨格がしっかりして、かつ端正なバルベーラをつくる手練れのつくり手さんですが、どこか反骨精神があってきれい目におさまらない感があり、わたしはそこに非常に魅力を感じております。

そこでネッビオーロの名声の陰に隠れがちなフレイザという品種を扱うというわけですから、かなり尖がったワインになるはずです。

そのへんの背景を踏まえての味わいですが、いや、踏まえなくてもとても複雑味のあるワインです。

強烈な酸のアタックからゆるやかにのびやかに広がる果実味にどこかピュアさがありつつ、最後にしっかりタンニンのパンチががっつり残ります。

Trinchero(トリンケーロ)のバルベーラもネッビオーロも好きですが、パワフルながらむ美しい魅力は共通点があるものの、またそれとは違う、のびのびとした開放的な魅力を感じます。

さて、このワインとあわせた一皿は

勝率よりも負け率の高い気がしてならないわたしのペアリングですが、この日あわせた一皿は、けっこう決まっていたと思います。

いろいろキノコのバルサミコソテーのトリュフ味のブッラータ添え

なんかとて高価そうな一皿ですが、トリュフ味のブッラータが花畑牧場の400円切る国産品・・・

花畑牧場のブッラータはお手頃価格ながらも国産品にしてはなかなか美味しくて愛用しております。どんな素敵なレストランのお高いブッラータよりも、イタリアの現地で食べる場末ピザ屋のブッラータの方が美味しいという現実(フレッシュチーズはミルクの質と加工からの時間が勝負の決め手だから)から考えると、国産品のそこそこをみつけるのがちょうどよい選択肢だと思います。トリュフ風味はマツタケ風味のお吸い物的な扱いでw

一方でキノコ類は美味しいものがたくさん出回る季節、ニンニクでそこそこに炒めるだけでとても美味しい。ねっとりしたチーズの味わいとなんちゃってトリュフフレーバーがあわせるとなかなか。

キノコの地味深さとワインがほどよきペアリングで、これは秋を感じるよいペアリングでした。

たまたま決まったペアリングで、忙しかったですがご機嫌に一日を終わらせることができそうです。今後の抜栓後の変化も楽しみっ

みなさまも素敵なワインとの時間を

ではまた

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名前:#Freisa Runchet
ヴィンテージ:2012
生産地:#ピエモンテ
つくり手:#Trinchero
主な品種:フレイザ

インポーター:#ウィナイオータ
香り:チェリー、シナモン、チョコレート、黒コショウ
味わい:強烈な酸、のびやかな果実味、しっかりとしたタンニンと余韻
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