そろそろ週末も近づいてきた木曜日の夜、みなさまいかがお過ごしですか?
今日は先日いただいた、和の出汁にぴったりな赤を
いろいろと意外性があるワイン
そのワインとはL’acinoのKannazuki。
L’acinoは「北カラーブリアのサンマルコ アルジェンターノという人口約7,000人の小さな村で、元々ブドウ栽培やワイン醸造の仕事に関わってこなかった若者3人によって2006年に始められたラーチノ」ヴィナイオータかわら版より
新しいワイナリーでしかもゼロから立ち上げた系なのですね。
去年の夏から秋ごろに集中的に飲んでみておいしいなと思ったので、インスタやらブログにいろいろ書いていたら、インスタのメッセージでL’acinoのアカウントから直接、
10月ぐらいに「Kannazuki」というマリオッコのスペシャルなワインが出るので飲んでみてね~
とメッセージを頂きました。おお絶対飲もうと思っていたのですが、その時のマリオッコの赤についてはそこまでピンと来ていなかったんですよね。
ヴィナイオッティマーナで偶然いただいた「Kannazuki」
このワインの輸入元であるヴィナイオータがイタリアの生産者を招聘して行うヴィナイオッティマーナというお祭りに行ったとき、食堂でお食事があったのですが、その時にテーブルにのっていたのが「Kannazuki」
この日は肝心のラーチノ氏がいらっしゃるピリオドではなく、オッキピンティやイル・マイオーロといった生産者がいらっしゃるピリオドでしたが。
この日にサーブされた、手でひとつひとつ具をつめたパスタと地味深いお出汁のパスタがと絶妙にこのワインがぴったりだったんですよね。
出汁の繊細で複雑で優しい味に見事にシンクロする赤ワインのうま味。果実味が主張しない程度に香り、やさしいタンニンが見事に出汁の余韻と溶け合っておりました。
ちょっと新体験だったんですよね。こういう出汁とのシンクロ具合。しかも赤。自然派ワインに特徴的なうま味であわせていくのは体感していたのですが、この場合はタンニンと出汁があう感覚が初めてでした。
このあとに油たっぷりの豚のグリル(食堂の横の庭でぐるぐる回転して焼かれている!)がでてきたのですが、その繊細な脂ともマッチして素晴らしかったです。
この日、いろいろあってマッサ・ヴェッキア(世界で大人気のカリスマ生産者)が来日できていなかったので、特別にマッサ・ヴェッキアのクエルチョーラ(入手困難)が食堂でサーブされ、さすがにめちゃくちゃ美味しかったのですが、それよりもこの日の食事とは合うような気がしました。
クエルチョーラはやっぱりワインとして素晴らしい分、個性が強く、それだけで独立した芸術的なワインなので、食事に寄り添ってくれるかといえば別問題。
その点、「Kannazuki」は食事に、特に日本の食材でつくる料理に寄り添ってくれる感は抜群でした。
「Kannazuki」という名前からわかるように、日本へのオマージュとして作ったという話でした。
ブドウの味の多様性
ラチーノのマリオッコのワインを以前いただいたときは、どちらかというとイタリアの南(カラブリアあたり)の土着品種のワインによくあるような、パワフルな果実味と酸を特徴的に感じていたのですが、今回の「Kannazuki」はそこが非常にマイルドで繊細。
同じの品種でこんなに表情を変えるなんて(しかも同じつくり手)ワインは面白いなとあらためて感じさせてくれたワインでもありました。
うちでつくる日常のごはんとも寄り添ってくれそうなので早速買って飲んでみたのですが、長くなったのでそれはまた次の機会に。
みなさまも素敵なワインとの時間を
ではまた
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名前:#Kannazuki
ヴィンテージ:2019
生産地:#カラブリア
つくり手:#L’acino
主な品種:#マリオッコ
インポーター:#ヴィナイオータ
香り:クランベリー、レッドチェリー
味わい:やさしいアタックの酸、土っぽくもまろかやか果実味、濃やかで優しいタンニン、ゆったりとした余韻
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