ワイン

1997年のMassa Vecchia Terziere

雨のつづく月曜日、みなさまいかがお過ごしですか?

わたしは今日休肝日なんで、先日いただいたワインの話を。

1997年、あなたは何してました?

1997年、今お酒を飲んでいるあなたは少なくとも生まれていると思うのですが、何してました?

わたしは高校生でした・・・ワインとはまったく縁のない片田舎の受験校でなかなかの宿題量をこなせないで憂鬱でぱっとしない学生生活を送っていましたw

いまもぱっとしている生活とはいいがたいのですが、ぱっとしたワインにちょこちょこ出会えるので、なかなか幸せかなと過ごしています。

さて、いつものごとく前置きが長くなりましたが(会議でも明日ブレイク長すぎて失笑を買うタイプです)そんなぱっとしたワインの話をいよいよ

近代以前のワイン

そのワインはMassa Vecchia Terziere2017

一周年を迎えた下北沢の自然派ワインショップ兼角打ちペロウさんでいただきました。

周年記念で特別にあけてもらったワインですが、(それ以外にもいっぱいよいワインがあいていてびっくりでした)まさかマッサ・ヴェッキアのこんな年代のものがこの世にまだ存在するなんてっ!

マッサ・ヴェッキアといえば、イタリアの自然派ワインといえばなつくり手に必ずランクインするぐらいの偉大なワインのつくり手です。自然にゆだねた手のかかる手法ゆえに生産本数が非常に少なく、かつ濃いマニアが全世界中にいるので(わたしもその末端におります)なかなか手にいれる機会の少ないつくり手さんです(お値段もイタリアワインの割には高価)

わたしも大好きで、機会があれば絶対に飲みたいつくり手さんで、こつこつ飲んできたのですが、この古いラベルのものは初めてでした。

インポーターであるヴィナイオータさんのサイトを見たのですが、マッサ・ヴェッキアの近代史には1997年のことはのっていないので、近代以前(中世?)のワインですw

アリカンテというグルナッシュの亜種の土着品種ですが、もう品種どうこうというよりは、という感じですね。古酒っぽいちょっと湿った香りがあり、しんみりとした感じで果実味が口の中に広がります。不思議と温泉にはいっている感じがするのですよね(伝われっ)かとって古酒によくある「ああ枯れたなあ(むかしは美味しかったんだろうな)」的な残念感はなく、ただただ時の集積を感じるばかりです。

美術館などで見る昔の宝石のアクセサリーのように、輝きは鈍くとも心を動かされる存在感がありました。

時代を経たワインを飲むとき、どうしてもその年の自分のことにも思いを馳せてしまいます。その時の自分はどうだったか、鮮やかだったり霞んでいたりですが、そういう気持ちがおこるのも古酒の魅力の一つでもあるのかもしれません。

世の中には味はどうであれ(枯れていようが死んでいようが)古酒をコレクションして味わう人が一定数いるようです。なんだかそんな人の気持ちが少し理解できるようになった気がします。

それではみなさまもワインとの素敵な時間を

ではまた

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名前:#Terziere
ヴィンテージ:1997
生産地:#トスカーナ
つくり手:#Massa Vecchia 
主な品種:#アリカンテ、マルヴァジアネーラ
インポーター:#ヴィナイオータ
香り:古酒っぽい湿った感、果実の香りはあまりしない
味わい:タンニンはこなれていてあと口は心地よい
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